木曽路名所図会/鳥居本/神教丸

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翻刻 ■鳥居本神教丸店■くれないの 花にいみじく をく露も 薬にならひ 赤玉といふ 籬島◆本文◆ ■近江鳥居本■とりいもと■番場まで一里六町。■むかし多賀社の鳥居の駅にありしより名づくる。■今はなし。■彦根まで一里。■八幡へ六里。■此駅の名物、神教丸。■俗に鳥居本赤玉ともいふ。■此店多し。■ ◆蹄斎画譜木曽街道後編◆ ■鳥居本■
解説 本書の著者である秋里籬島(あきさと りとう)は、京都在住で、江戸時代中期から後期にかけて活躍した読本作者・俳人ですが、現在では、その当時の出版界で空前のブームを巻き起こした日本各地の「名所図会」(※いまでいうところの一般旅行者向け観光ガイドブック)の代表的著者・編集者として、その名が記憶されています。
 いわゆる名所記や地誌と目される書物は以前から出版されていましたが、秋里の場合、彼の書く教養豊かで、かつ平明な解説文に「精密な俯瞰図と風俗画の挿絵を多数取り入れるという斬新な形式」で一世を風靡し、彼の「名所図会」シリーズは陸続と刊行されていきました。
 本書はそのうちの1冊。注目すべきは、第3巻にある、三富野村の項の解説文――「木曾路は皆山中なり、何しおふ深山幽谷にて阻つたひに行かけ路多し」という一節。これは、のちに島崎藤村が畢生の大作『夜明け前』の冒頭に記した「木曾路はすべて山の中である」という有名な一節の元ネタとして、今に伝わります。
 なお、本巻で描かれているのは、いまも彦根市鳥居本に拠点をおく有川製薬の当時の様子です。ここで売られている赤玉神教丸(あかだましんきょうがん)は、腹痛と食傷、下痢止めの妙薬として著名で、当時の旅行者にとって必携の一品であったと同時に、故郷へのお土産としても重宝されていました。

(引用・参考文献)
『秋里籬島と近世中後期の上方出版界』 藤川玲満著 勉誠出版 2014年 p.1
『木曽路名所図会』 秋里籬島著 臨川書店 1995年 p.313
『夜明け前 第1部 上巻』(岩波文庫版) 島崎藤村著 岩波書店 1982年 p.5
資料種別 和書
地域 坂田地域 > 米原市
タイトル 木曽路名所図会/鳥居本/神教丸
キソジ メイショ ズエ トリイモト シンキョウガン
著者 秋里籬島編画
アキサト,リトウ
出版年(西暦) 1805
出版年(年代) 文化2年(1805)
出版社 大阪書林[ほか]/[大阪]
件名 物産;薬業;宿場;中仙道
ブッサン;ヤクギョウ;シュクバ;ナカセンドウ 
大きさ 26cm 
コンテンツID 0500326 
書誌番号 0740877 
IIIF マニフェスト https://da.shiga-pref-library.jp/0500326/manifest