滋賀県管下近江国六郡物産図説/2/甲賀郡[上]/信楽焼/長野村陶器製造員数取調詳細書上帳

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翻刻 ■表紙■明治五年壬申五月 陶器製造員数取調詳細書上帳 近江国甲賀郡長野村
解説 信楽陶器の産地の一つである長野村の陶器製造の詳細をまとめたものです。次の「陶器製造図面取調書上帳」は、図版編に当たります。
 江戸時代、『和漢三才図会』のように断片的に信楽焼を紹介したものはありましたが、信楽焼の製造過程や方法などを総合的にまとめた資料はありませんでした。
 そのため、本書は図版が添えられていることや、もう一つの主要産地である神山村の状況と比較できることから、信楽焼の歴史を知るうえで大変貴重な資料です。
 「陶器製造員数取調詳細書上帳」は、明治初年に政府の命令によって地元から提出された調査報告書の一つです。昭和8年(1933年)には陶芸評論家小野賢一郎氏が、東京帝国図書館にあるこれら報告書を底本として『信楽焼図解』を著し、同書の全文の翻刻と図版を紹介しています(陶器全集刊行会刊)。
 長野村は江戸時代には神仏器・壺・甕・土瓶の日用雑器や茶陶などが生産され、明治時代には火鉢などの大型陶器を製造していました。
 では、長野村の陶器製造の概要を「陶器製造員数取調詳細書上帳」で見てみましょう。
 創業は、元和8年(1622年)に耳付腰白茶壺の製造を徳川幕府から命じられたのを始まりとしています。陶土は信楽の二本丸と夏南保の二か所から産出するものを使用。上薬(釉薬)は蒲生郡中山村や甲賀郡中野村、あるいは京都や大阪から入手していました。
 明治4年(1871年)当時の営業家数68軒、年間で大小の陶器約20万8千個を生産していました。

(参考文献)
『陶器全集 信楽焼図解』 小野賢一郎 編 陶器全集刊行会 1933年
『角川日本地名大辞典 25 滋賀県』 「角川日本地名大辞典」編纂委員会編 角川書店 1991年

p.1 表紙
p.2 第1条 創業人名および年代
p.3 第2条 陶土産地、第3条 陶土採掘、第4条 陶土づくり(砕き、ろ過など)、第5条 道具(図面にあり)
p.4 第6条 執業(図面にあり)、第7条 運送・荷造り方法 第8条 釉薬
p.5 第9条 釉薬調合と使用方法
p.6 第10条 窯数の変遷
p.7 第11条 窯中の様子
p.8 第12条 窯焼き、第13条 燃料の薪の具合、第14条 薪の価格の変遷
p.9 第15条 細工人について
p.10 陶器営業家数雑職日雇課程給料表
p.11~12 製陶竃数薪数価絵具数価販売価金表、奥付
資料種別 和書
地域 甲賀地域 > 甲賀市
タイトル 滋賀県管下近江国六郡物産図説/2/甲賀郡[上]/信楽焼/長野村陶器製造員数取調詳細書上帳
シガケン カンカ オウミノクニ ロクグン ブッサン ズセツ コウカグン シガラキヤキ ナガノムラ トウキ セイゾウインスウ トリシラベ ショウサイ カキアゲチョウ
著者 滋賀県勧業課[編集]
シガケン カンギョウカ
出版年(西暦) 1872
出版年(年代) 明治6年(1873)
出版社 [滋賀県]/[大津]
形態 和装本 帙入
関連地名 信楽;長野村
シガラキ;ナガノムラ 
件名 信楽焼
シガラキヤキ 
ページ数 1冊 
大きさ 27cm 
コンテンツID 0500652 
書誌番号 1525605 
IIIF マニフェスト https://da.shiga-pref-library.jp/0500652/manifest