末広五十三次/草津

 ビューアーで見る  

画像の取扱いについて

無断での複製、改変、配布、転載を禁止します(詳しくは、利用案内を参照してください。)

解説 魁斎芳年は、別名、玉桜楼・大蘇・大蘇芳年などがありますが、なにより、月岡芳年の名で知られています。
『日本人名大事典』によると、芳年は、天保10年(1839年)武蔵に生まれ、江戸から明治へ、という時代の転換期において活躍した浮世絵師。新しい画題・画風に取り組む一方で、「消えゆく江戸の浮世絵に対する深い思い入れ」から、「最後の浮世絵師」とも呼ばれます。月岡雪斎の養子となった後(※異説あり)、その後、歌川國芳の門弟となりました。
 彼の名を世にとどろかせ、江戸川乱歩や三島由紀夫、近年では横尾忠則や佐野史郎といった著名人をはじめとする熱烈なファンを生みだす要因は、やはり、魑魅魍魎が跋扈し、黒い愉悦に軋む肢体が闇に蠢く、悪夢のなかの一情景のような「無残絵」「血みどろ絵」にあるといえるでしょう。
 とはいえ、画業の初期にあたるここでの彼の画風は、「武者絵の国芳」と称された師匠ゆずりのダイナミズムを継承しつつも落ち着きを感じさせるもので、その後の彼を知る者からすれば、本作には、あたかも嵐の前の静けさとでもいうべき趣きがあります。

(引用・参考文献)
『月岡芳年 幕末・明治を生きた奇才浮世絵師』 岩切友里子監修 平凡社 2012年
『乱歩随筆』 江戸川乱歩著 青蛙房 2016年 p.290
『三島由紀夫全集 36』 三島由紀夫著 新潮社 2003年 p.395
『浮世絵レファレンス事典 』 日外アソシエーツ株式会社編・発行 2010年 p.671
『浮世絵師列伝』 小林忠監修 平凡社 2006年 p.150
『日本人名大事典 3』 平凡社 1979年 p.616


資料種別 浮世絵
地域 栗東・野洲地域 > 草津市
タイトル 末広五十三次/草津
スエヒロ ゴジュウサンツギ クサツ
著者 魁齋芳年筆
カイサイ,ヨシトシ
出版年(西暦) 1865
出版年(年代) 慶応元年(1865)
出版社 木宗/[出版地不明]
関連地名 草津
クサツ 
件名 東海道;絵画
トウカイドウ;カイガ 
ページ数 1枚 
大きさ 36×23cm 
コンテンツID 1000105 
書誌番号 1911918 
IIIF マニフェスト https://da.shiga-pref-library.jp/1000105/manifest